お札やお守りは「買う」とはいいません

 以前、インターネットで「神社でお守りを買ったら、巫女さんからありがとうと言われなかった」と不満を持った人の書き込みを見ました。その気持ちがまったくわからないということはないのですが、大前提として「神社は商売ではない」という認識が神主としてはあります。
 商売ではありませんから、巫女が渡す時にありがとうございますと言うことはありません。「ようこそのお参りでした」などという言葉を使っているのではないかと思います。態度もどうしても事務的な感じになりがちです。一般のお店の店員のスマイルを当たり前と思うと、不思議に感じる人も出てきます。
 商売でないということは、「お守りを買う」という表現も当然おかしいということになります。神社としては、お札やお守りは販売するものではありませんので、授与品といいます。読んで字の如く、授けられて与えられるものになります。
 
 本来は神さまにお供えした時に、その見返しとして授けられる物なのです。千円お供えして、授けてもらえる物がお守りということになります。つまり順番が違うのです。現在は最初から金額が表示されていますから、千円と理解してそれと交換する(購入する)ようなイメージがありますが、実はそうではありません。

 宗教法人は何でも無税と思っている人が多いようですが、実はそんなことはありません。お札やお守りのようなものは無税になりますが、宗教に関するもの以外のものを販売すると、税金が掛かります。ですから、神社やお寺を使ってスーパーマーケットとかすると無税になって凄く儲かるのでは?と考える人もいますが、そんなうまい話はありません。(もっとも、消費税分8%儲かるわけではありません。宗教法人が使用するお札やお守りであっても業者からの仕入には消費税は支払わなくてはならないからです)

 神社の連中はなんか偉そうだな、と毒づく人も中にはいますが、ありがとうというのもおかしいのではないかと私は思います。神さまに対する御礼、神さまに対してご加護をお願いするためにお札、お守りを頂くわけですから、ありがとうと言われてしまうと、神主や巫女のために支払ったのか、と感じてもおかしくありません。
千円を神さまに納めて、お守りを神さまから頂くと考えていただきたいと思います。神主や巫女はその仲取り持ちをしているだけなのです。